もう一人のアメリカの父。
4月12日に、ライアン氏を紹介しましたが、今日はもう一人のアメリカ人の父を紹介します。
アーロ・シュライバーといい、今は80歳くらいでしょうか。オレゴンに住んでいます。
出会ったのは、看板の仕事でした。もう20年近く前です。
ある日本の企業の企業広告としてアメリカの各都市のハイウエイに約40もの看板広告をすることになったのです。僕が一人で担当でしたが、看板なんてやったことがなかったので、結構大変だった。その中でサンフランシスコでも一番いい看板が見つかったのですが、そこの持ち主を連絡がつかない!何度も連絡をしても返事がない。
で、ようやく向こうから契約書がいきなりやってきた。僕はそこでレターを書いたのです。僕は実際に話したことのない人とは、たとえクライアントのことでも、僕はビジネスはできないし、まして連絡もなくいきなり契約書とは、納得できない。ビジネスをしたいと思うなら、顔を見たいと、かなり厳しいレターを書いた記憶があります。
相手はサンフランシスコだというのに。
そしたら、丁度、僕がサンホゼでやっていたLGAゴルフの下見に出かけることになった。そしたらオーナーのアーロが空港まで迎えに来てくれて、サンホゼまで送り迎えをしてくれたのです。片道2時間位だと思います。
初めて会ったのに、いろいろ車の中で話をして、すっかり父親と息子みたいな感じになった。
アーロは、全くお金がないところから、自分で多くの看板を全米に持つようになった男で、とにかく気がきく。
ビジネスというのは、関わっている人が皆利益をもたらさないと駄目だと、心から信じている人です。
それから、NYや、サンフランシスコや、シカゴや、いろんなところであった。その後、ビジネスも多少しましたが、彼の家族とも皆会って、家族を皆連れて日本旅行もしました。
彼の親戚は、人数が多く、皆で100名くらいになるのですが、その全員をハワイに招待したこともあります。
なにもないところから成功して、皆にいいことをしてという、将にアメリカンドリームの一例です。
でも、長年一緒にいた奥様と離婚したときには、とてもガッカリされていました。
もうこの10年以上、リタイアするといいながら、まだ、全米を飛び回っている忙しいテディベアみたいな可愛いおじい様です。
いろいろ問題のあるアメリカ社会ですが、本当に心の広い人も育つ土地です。やはり土地自体に力があるのではないかと思います。
今度、ゆっくり話したいと思いますが、アメリカという国は、僕は得に好きなわけではないのです。でも、地球にとってとても大切な土地なことは確かです。経済的なことや、政治的なことを言っているのでなく、精神的なことで話しています。
今のアメリカが、そういうことに、気がついて行動してくれることを願っています。
沢山の素敵な人と会いました。今度は、ビートルズのプロモーターだったシドのことをいつか書きますね。この人も、まあ僕の叔父みたいな存在です。