この人にハグしてもらわないと勿体ない。 台湾の写真家Si Chi Koさん(88歳)
- 2016.08.23
- その他
最近芥川賞を受賞した「コンビニ人間」を読んで、何か納得できるところが幾つかあった。
昨年の「花火」は、僕には全くそういうところがなかった。
とは言っても、だいたいが小説をたくさん読む方ではないし、僕の日本語感覚ではどうにもこうにもならないのだけれど。それでも好き嫌いとか、響くとかはあるわけだ。
僕は、ビデオの映画を家で観るときには、だいたい3日かけて見終わる。
要するに、40分くらいづつを3日に分けて観るわけだ。
しかも3日続けてというようなスケジュールにならないので、約一週間で一本観るわけだ。
あるいは、作品によっては4倍速くらいの早送りで観る。
そんなわけで、本も気に入った本はまあ2−3週間はゆうにかかる。
それ以外の本は、もう読んでいるというのではなく、眺めたという感じで20分くらいで終わってしまう。
「コンビニ人間」は先週から読み始めたけれど、まだ半分くらい。もしかしたら終えないかもしれない。そういう本はたくさんある。(こういうのって僕だけですか?)
決して褒められた読み方ではないなあと思う。
『今の「私」を形成しているのはほとんど私のそばにいる人たちだ。』
コンビニ人間のある章の始まりだ。僕は、これが響いた。
きっと作者の村田沙耶香さんの言いたいこととはずれているとは思うけれど。
僕は、僕を形成しているのは僕が出会って、そして繋がった多くの人たちの集合体だなあって感じることがある。
父親とか母親とか、一緒に仕事をしてきた人とか、友人とか、師とか、恋人とか、そういう人たちだけでなく、実際に合わない人でも自分で繋がっていると感じる人とか、そういうものも含めて。
そして、あの人の要素がいっぱいあったら良いよなあと思う人もいるし、ああなっていたくないなあと思う人の要素も、いろいろ混じって入っている。
その人のようになりたいとか、その人のある部分は貴重だし、できたら真似たいとか、そう思える人と出会ったりすると、嬉しくなる。
会っている時には、そんなにピンときていないようだけれど、距離を置いたり、時間が経つと、本当に貴重だと思える人もいる。
最初はピーンと激しく来たけれど、しばらくしてみたら、その影響はほとんどない人もいる。
僕はラッキーにも、多くの人と触れ合うことができてきた。
しかも、本当に様々な人との出会いに恵まれてきたと思う。
特に自分で決めてインドに行ってり、ニューヨークに移住してからは、ずうっとそうだと思う。

台湾で。
今回、紹介したい Si Chi Ko さんは、出会ってから40年くらいしても、ずうっと輝く人間なんだなあと実感させられる人だ。
そしてコーさんの素晴らしいところが、少しでも僕の中で生きていることを願う。
コーさんは、台湾でもトップの写真家。現在88歳。
ニューヨークの現代美術館からの彼の作品は購入されている。
でも、コーさんの最も大切なところは、何も説明がいらない。
会ってもらうと数秒でわかる純粋な心の持ち主。
本当に可愛いくってチャーミングな88歳の男性で、人間だ。
作品や、今までの生き方も、もちろん素敵だけれど、コーさんの場合は、とにかくどうしても会ってもらいたい人だ。会わなければ、分からない人間力だ。
『タオゼンフレンズ』という、「生きる」をアートしている人たちと実際に会って話を伺って、そしてリラックスした環境で懇談してもらう企画がある。これで4回目だけれど、すべて本当に味わい深い人たちに来ていただいている。
今回、コーさんが僕に会いに久しぶりに東京に来てくれるというので、タオゼンフレンズに出てもらえないだろうかと伺ったところ、「はい、喜んで」と引き受けてくれた。
とにかく、コーさんという方にあって、触れ合って欲しいというのが、僕の正直な気持ちです。
コーさんとの出会いや作品について、そして同行する素敵な奥様の中国古典舞踊などのことはは、次に書きましょう。
とにかく、コーさんと実際にあって握手とハグをしてみて欲しいのです。
AMMA というインドの女性スピリチュアルリーダーで、彼女にハグされるのに多くの人が並ぶ人がいる。僕もAMMA にハグされたことがある。
コーさんのハグは、彼女に負けない輝くものがある。こんな機会、もったいないと僕は思う。
そして少しでもコーさんの良いところを自分の中に染み込ませて欲しいと願うのです。
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