チネイザンは、お臍へのアプローチを大切にする。

チネイザンでは、最初におへそへのアプローチを丁寧に行います。

おへそというのは、生理的には全くなにもしていない、出生の時の傷跡みたいなものと、現代医学では考えられています。

たしかに今は、何の機能も持たないのですが、胎児の時にはへその緒がライフラインでした。ここですべての栄養を貰って生きていたわけです。お母さんも、おばあちゃんの胎盤におへそで繋がっていました。何代も何代もそういう風なおへそのネットワークがあったために、今僕らは生きているのです。もし、僕のおへそのネットワークが500年前にでも、どこかで切れていたら、僕たちはここに来れなかったわけです。

そういう風に考えると、おへそは単に変な傷跡ではなくって、生命の繋がりそのものです。シンボル的には過去だけでなく未来にも続く人間の生命の繋がりです。

また、おへそは、自分の形を作り出した原点でもあります。ちょうど風船の息を吹きかけて縛るところのような感じです。皮膚や筋膜で、我々の肉体は繋がっています。皮膚や筋膜が、おへそから始まっているイメージを持ってみましょう。おへそを触るということは、変な傷跡を触っているわけではなく、そこを通して全身のネットワーク、生命のネットワークの広がりを感じているのです。

おへそが身体や心の真ん中と感じていたのは、東洋だけではありません。

レオナルド・ダビンチのウィトルウィウス的人体図でも真ん中はおへそです。

アメリカインディアンでも、おへそから糸を切ったり、繋げたりする療法があります。

おへそを触るといってもおへその中をタッチするのではなく、エッジのところを優しくて丁寧に触っていきます。ゆっくりと小さく右回りにスパイラルしたり、左に回したりします。

こんないろんな要素のあるおへそを、心を込めて優しく時間をかけてタッチします。そうすると様々な思い出や感情が湧き出てきたり、思いがけないからだの変化や発見があるはずです。

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