USの雑誌の表紙。TVで出なくなってからも、忘れてはいけない。

Times, Newsweek, Business Week, New Yorkerなどの雑誌では、すべて表紙もカバーストーリーも今回の地震・津波のことが大きく取り上げられている。その中で、ブルーンバーグ・ビジネスウイークの表紙は、日の丸にひびが入っているデザインだった。これになにか日本政府がクレームを入れたらしい。でも、なぜ? アエラの「放射能がやってくる」という表紙もいろいろクレームが多かったらしい。でも、なぜ?

ところが、ここ数日は、新聞のトップ記事はリビアのことなどになっている。TVのニュースでも日本のことはそんなに大きく取り上げてはいない。

やはり自分の国に直接関係ないと熱が冷めるのが早いのだろうか?僕らだって、スマトラ沖地震のときは、なんかすぐに忘れてしまったじゃないか。オーストラリアの洪水だってそうだったかもしれない。TVや新聞で取り上げられなくなるとなにかもう解決した気持ちになってしまう事が多い。

今回のこと、特に原発のことは決して忘れてはいけない。かりにTVで取り上げなくなっても、それで解決したということではないことを忘れてはいけないなあとつくづく感じている。

それにしてもとても残念というか、強い憤りを感じる。地震と津波は、まあ天災だといえるし、沢山の方が亡くなって、沢山のかたの生活が台無しになったけれども、皆で力をあわせてもっと良い日本を作り上げるという自信があった。

でも、原発は天災とは思えない。人災だと思う。この放射能さえなかったら、僕らは絶対に復興以上のことが出来る自信がある。NYのメディアでも、日本人が被災地で、みんな協力して冷静に行動している様子を、とても好意的に取り上げてくれている。僕らは、きっと日本を日の丸を誇りに思うようになる良いきっかけになったに違いない。そして、世界中にも、それを見てもらえたと思う。ところが、原発で、これがとても難しくなってしまった。東電が悪いとか、政府の対応が悪いとか言う問題ではない。僕らには、もっと複雑な課題を与えられてしまったという面と、原発がこんなに複雑な問題だということの認識がなかったこと自体も問題がある。日本の技術力というものを信じ込みすぎていたところもあった。

一方、原発のニュースが大きく取り上げられているために、津波の被害者や復興のことを忘れてはいけない。

なにか瞑想しかできないけど、そしていっぱい考えることしかできないけど、出来る事をやることが大切だと信じている。そして充分に気をつけて。

911の時に、現場で仕事をした人たちの多くが呼吸器系の障害にあっている。その時には、そんな危険があるなんて、言われていなかったのに。充分に注意だけはしておかないといけない。自分だけは大丈夫だと思うことも、自分だけは駄目に違いないと思うのも、冷静ではない証拠だ。

時差が大変なのでそろそろベッドに入ります。Sweet Dreams!

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