ウオールストリートを占拠せよ!と、クリントン大統領のTVインタビュー。

Occupy Wall Street ! ウオールストリート街占拠運動、がニューヨークだけではなく全米で注目を浴びています。

行き過ぎた市場経済や経済格差の是正などを求めて、7月から始まって9月から本格的な社会運動になったOccupay Wall Street 。ファイスブックやツイッターなどのコミュニケーションによって、ニューヨークだけではなく全米、ヨーロッパなどにも広がって来ています。

アラブの春のような形になっていく可能性もあるとかメディアでは取りあげているけれど、僕はこの運動を興味深く見守っています。

この10年間くらい、富裕層、しかも超富裕層だけが豊かになってきたことは確かだと感じています。これは10年というよりは20年くらいの社会、政治トレンドだと思います。これは歴史の流れの方向としては決して良い方向ではないと感じています。情報や教育が多くの人に広がったのにも関わらず、富は確実に偏って来ています。特にアメリカにいたり、世界の高級リゾートや、ヨーロッパにいると、ひしひしと感じられます。

教育も高い仕事盛りの年齢の人が仕事がない、あるいは、仕事をする気になっていない状況、中流階級があっという間に貧困の方向に向ってしまっている状況を具体的に見て来ています。

Occupy Wall Streetの参加者もいろんな層の人に広がっています。NYでのTaoZenのワークショップの後の話でも、話題になっています。できたら私たちも参加したいくらいだという意見が多いように感じました。

ブルーンバーグ市長は、占領されているズコッティ公園がプライベートなものであるにも関わらず、法律を守るならばいつまでそこにいても良いというコメントを出しています。

具体的な要求のない漠然としたデモだという批判もあります。僕はだから、却って意味があるのではないかと思います。とにかくこれじゃあいけないと思っている人が沢山いて、どうにかしたいというコンセンサスを行動にしてみたという事なのだろうと思っています。

いずれにしろ、個人だけの不満では意味のある社会運動にはなっていかないと思います。またニューヨークだけの問題意識とかアメリカだけの問題意識では動いていかないのだろうと思っています。

この市民運動が、メディアや、大統領選挙で妙な形で利用されないように願いたい。そして本当に皆が考える機会になることを期待しています。

でも、どうして、こういう運動が日本の原子力問題や津波復興問題で具体的な形にならなかったのだろうと思っています。放射能問題は本当に大きな問題で、しかも日本だけの問題ではなく、僕らの世代だけの問題ではないのだから。まだ遅くない。反対か賛成かもはっきりしないで、曖昧にとりあえずは危険がありません、ということで進んでいくのはどうだろうか?じゃあ、どう出来るの?個人ではなにもできないでしょという諦めがあるのではないだろうか?

クリントン元大統領が、12日のDavid Letterman Show (人気のナイトショー)に出演していました。ここでもウオールストリート占拠のことが話題になりました。この30年で確かに貧富の差が大きくなったことは問題だ。ティーパーティ運動や60年代の運動との比較もしていた。ユーモアたっぷりの話の中には、彼が心臓手術も体重問題もあるので、最近は完全なベジタリアンになったという話もでました。

Occupy Wall Street は、まだまだ実際的な社会運動にはなっていないとは言え、これからどんな風に展開してくのか注目したいと思っています。

日本にもヨーロッパにも、影響があるのではないかとも思っています。

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