グランパレのダニエル・ビュレン展とヘルムート・ニュートン展。

パリでは、来ると必ず美術館に一度は行きます。

今回は、グランパレ。ダニエル・ビューレンのインスタレーションと、ヘルムート・ニュートンの写真展が行なわれていました。

二人ともお気に入りのアーティストなので、ワークショップの前に、ブリュッセルから来ているクリスティーンと朝一番に出かけました。

グランパレは、1900年の第五回パリ万国博の為に作られた大きな展示場。僕はここの大きなメインホールの天井が大好き。

まずは、現代フランスアートを代表する一人のダニエル・ビュレン。

このホール全体にカラフルな丸いカナペのようなインタレーションです。

最初はなんだ?これっと思うけれど、中に入って歩いていると、色によって気分が変わることや、皆が自然にアートだという認識もなく楽しんでいるのが嬉しくなってきます。

天井にも透き通るカラー。ホールの真ん中にはやはり丸い鏡。子供たちだけでなく、グルグル回りたくなってしまう。

素晴らしいインタレーション・アートです。

一緒に行ったクリスティーンは現代アートは苦手だと言っていました。最初、会場に入った時にも、「やはり、私には分からないわ」と言っていたのに、その内に、なんか楽しくなってきて、「なかなか良いわねえ。なんか無理に理解しようとしないと良いわ」と最後にはカタログまで購入していました。

なにも説明もなしに、皆がなにかを楽しく発見している。しかも、これがアートだぞという傲慢な感じがしないのが素晴らしい。

現代アートの大好きな僕としては、大変に満足。

 

一方のヘルムート・ニュートンの写真展は、グランパレの小さな展示場のほうで行なわれていました。

70年代から90年代までエルやヴォーグ、プレーボーイなどで活躍した、独特なエロチズムのスタイルをファッショナブルに確立した写真家。

広告やファッションだけではなく、美の考え方にまで強い影響を与えた巨匠です。

ヘルムートの写真は、なんども今まで本などで見ているけれど、巨大な本物のプリントをまとめてみるのは始めて。今でもやはり圧倒する強い力があります。

なかでも興味深かったのが、彼の撮影現場をドキュメントしたビデオでした。

実に簡単に撮っていて、リタッチも、フォトショットの直しもしていない写真の凄さを感じました。

僕は瞑想をアートだと思っています。そして瞑想者は皆アーティストだと思っています。でも、やはり形に表現できるアーティストは幸せだなあと思います。

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