スリ、タクシーのストライキ、フライトのキャンセル

この数日、思わぬ方向のエキサイティングな旅になっている。

パリの地下鉄の駅でチケットを購入している時に、スリにあった。

財布がない!

旅の時には、財布をドル、円、ユーロと三つにわけていたのが幸い。

クレジットカードのキャンセルで半日を潰した。

アメリカでの発行のクレジットカードの対応はスムースなものでユーモアもあったけれど、

日本発行のものはなかなか大変だった、なにかこっちが悪いことをした印象。

この対応の差は、面白いと思った。

盗まれるというのは、いつでもショックなものです。

最近のパリでは、スリはかなりの流行りだそうだ。

流行りに弱い僕としては、まあこういうのも良いのかもしれない。

 

次の日は、大きなスーツケースを移動するのにタクシースタンドで30分以上待っていても一向に来ない。

近くに人に聞いても知らんという顔。これはちょっとパリの人たちの格好つけのところがある。

そしたらタクシーのストライキということだった。大きな荷物をもって石畳の道を30分ほど歩くことになった。途中バスに乗ろうとしたけれど、無始された。

後でニュースを見たら、ストライキを破ろうとしたタクシーがひっくり返されたり火をつけられたりしていた。

そして、早朝に出かけようとしたらパリからフローレンス行きの僕のフライトがキャンセルというメールが入った。しかもタクシーのストライキは続いている。

うーん、空港でいろいろやったところで、きっと今日中に着かないかも。そこで、急遽、列車で行くことにして駅に行く。

いつも使っているタクシーを呼んでいたので来てくれたが、座席は前に座って支払いは無しにしてくれ、あたかも友人として乗ってくれ、そうじゃないと大変なことになるかもということだった。

見つからないようにお金を座席に隠しおいた。

こういう時に、約束をきちんと守ってくれた彼に感謝。

というわけで、なんと12時間以上かけての列車の旅になった

まあ、WiFiはあるだろうから、ゆっくり仕事でもできるし食事もできると思って一等車にした。

ところがオランダやベルギーとは違って、WiFiは無し、食事も無し。

隣のファッションカメラマンという男が、コーヒーをご馳走してくれた。こういう粋な親切がイライラしていた気持ちを和らげてくれる。

ミラノで、乗り換えということだったけれど、同じ駅から別の駅までにローカルの電車をつかわないといけないというのは、言われていなかった。電子掲示板になかなか出てこないので英語のできる人に聞いたらビックリ。慌てて移動。

発車の時間に10分くらい遅れた!けれど特急も遅れていたので、乗れた!

ちょっとしたエキサイトメントな、ミラクルジャーニーだった。

まさに旅の醍醐味だ。

予定通り行っても味わいはある、予定を超えた素晴らしいものがあったら、もちろん素晴らしい。

この数日のように障害などがあってもそれはそれで深い味わいと教えがある。

そしてこういう時には、呼吸法がとても役にたつことも再認識できた。

もともと短気な僕が、ほんの数秒その場にあった呼吸に心を向けるだけで、折れない心というか

自分の軸というか、客観性というか、そういうものを身体で感じることができた。

 

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