TaoZenフレンズ「巡礼の意味」後編
- 2016.06.08
- その他
ホアンとは、会う頻度が少なくても、会うといつでも何か深いところで同じ方向に向かっているという信頼感がある。
今回も会ったのが、数年ぶりだったけれど、その時間を全く感じない。
タオゼンスタジオでの彼のトークも、気取りがなくって自分にとって大切なことをさりげなく話していた。だからこそ、心に響くものがあったと思う。
終わってから、みんなでおにぎりを頂きながらの懇談も楽しかった。
以下、レポートの2回目です。
ちなみに次回は9月に、僕の旧友であり先輩の台湾で写真の第一人者、Si Chi Koと彼の奥様で中国の古舞踏の第一人者のJessi の予定です。
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TaoZenフレンズ第3回 (2/2回)
世界の聖地を巡礼するホアンさん。人生6度目の巡礼を終えて、改めて巡礼とは何かを語った。
巡礼とは何か?
今、世界中で巡礼が注目を集めている。が、それは宗教的な意味合いで人気なのではない。
古来、巡礼は死を受け入れるための修行と言われている。
どう生き、どう死ぬか。そのモデルを体験したい人々の関心を集めている。
観光のための旅行と何が違うかというと、巡礼は明確な構造を持っている。それを6つのステップで説いた。
巡礼の6つのステップ
STEP1
意図すること。巡礼をしたい、と心から思うこと。
STEP2
なぜ巡礼をするのか。理由を決める
古来、巡礼者は2種類の願いを持つと言われている。
一つは自分が叶えたい願い。例えば自分の病気を治したいなど。
もう一つは他の人のための願い。家族、友達、知人の病を治したいなど。
そういう願いを持って巡礼すると、本当に治ってしまうことがある。
誰かのために動くというポジティブな意図をもって行動するとポジティブな結果が生まれる。
巡礼者にお願いした人は良い結果を受け取り巡礼者もポジティブなエネルギーの何割かを受け取ることができる。
STEP3
自分の変化を受け入れる、と決める。
巡礼に出たら予期していないことが様々に起きる。けれど、受け入れる気持ちがないと本当の意味で変化は起きない。
巡礼に出る前に自分に3つの質問をすることが必要だ。
① 自分はどんな結果を得たいか
② どの程度のものを得たいか
0~10の段階だとするとどのレベルのものを得たいか。
0はほとんど変わらない、10はすごく変わる、としたら?
③ そのために何をしなければならないか
どんな結果をどの程度得るか決めた。次にそのために何をしなければならないか? と考える。
このSTEP1~3までが巡礼の準備段階。
巡礼をやると決めた日から毎日日記をつけるとよいと言われている。どうやったら10のレベルの結果が得られるかと考えて日記に記録する。瞑想や気功を始める場合も。
つまり、巡礼に出る前から巡礼のことを考え始めている。
家を出る前から巡礼は始まっているのだ。
STEP4
先送りにしていたことを終わらせる
ひとたび巡礼に出たら、戻ってくることはできないかもしれない。棚上げ、先送りにしていたことを終わらせておく。例えば借金。資産の相続先。気まずくなったままの人間関係。
言うは簡単だが実行することはとても難しい。
STEP5
自分と約束する
巡礼を終えるまで決め事を作り必ず守ることを自分と約束する。
その約束は自分にとって苦手なことにするとよいそう。
自分との約束を守ったら、特別なことが起きる。
自己肯定感が増し自分のことをもっと高次なものとして見ることができる。
STEP6
死を含んで生きる
巡礼に出たら途中で死ぬ可能性がある。
死は人間だけでなく動物も恐怖を感じるものだ。
死ぬかもしれない、と思ったらこわい。
こわい、と思ったら動けなくなる。
生きることも同じだ。恐怖を感じたら人生が動かなくなってしまう。
ホアンさんはいつ死ぬとも知れない巡礼を続けながら思った。
生きてることと同じだと。
死を含んだまま歩いている。
何があっても、死を抱いていても、とにかく前を見て進んでいるのだ。
巡礼は死をどう迎えるか、その準備のための修行だと言われる。
けれど、「今をどう生きるか?」と同義だと思った。
ホアンさんは終始淡々と語る。「こんなふうに生きろ」などと要求しない。「やってみたらこう思ったんだよね」といったさらっとしたシェアの時間だった。