久しぶりのNY
こんなに長くNYを離れたのは、始めてだ。5ヶ月か6ヶ月ぶりになる。
入国のところでなにかいろいろ言われるのかなあとちょっとドキドキ。それに荷物も多いし。でっかいスーツケースを二つに、びっちびっちに詰まったキャリーバッグに、コンピュータなどが入っているバッグ。愛想の良さそうな黒人の入国管理のカウンターのところに並ぼうとしていたら、そっちに並んでと言われて、なんか図体の大きな怖そうな白人のところに行かされた。
「Good Afternoon! 」とニコニコして挨拶。(とにかくなるべく愛想よくすることにしている。)「随分と長い間留守だったなあ!なにしてたんだ?」
こういう時には、瞑想や気功などを教えているとか、そういう答えをしてもどうにもならない。以前は、広告代理店というとどこでもすっきり理解してもらうのだけれど、最近は「teacher and writer 」とか言ったりしている。なぜか、なにを土産に買ってきた?みたいな話になって、「日本のお饅頭を買ってきたんだ。知ってる?」「知ってる知ってる。ビーンズ(豆)を甘くしたやつだろ」「そうそう、それそれ」「俺は最近まで牢獄のほうに努めていたんだけど、そこでねえ、、、、、」話が止まらない止まらない。肝腎なパスポ=トのほうへのスタンプなんかすっかり忘れて話し続けている。他の人からみたら、僕の入国が問題になっているみたいじゃないかなあ。まあ、とにかくニコニコ饅頭の話をして楽しく(少なくても彼は)無事入国した。
マンハッタンへのタクシーは、列が長くって、所謂白タクに乗った。どうして白タクっていうんだろうか?白くなんか無いのになあ。きっとナンバープレイトの色かなんかが由来なんだと思うけど。これもでっかい図体のでっかい車。ハイチの人だった。僕はハイチの音楽が大好きなので、そのことを話したら、ガンガン大きな音でハイチ音楽を流し始めた。
NYに戻るといつも思うことがある。なんともヘビーな街だなあということ。人もドアも、空気も、なんでも重い。
それと、なんともカジュアルな街だなあということ。入国の人も税関の人も、最近テロの騒ぎがあったというのに、まあ、暢気というか、冗談好きというか、タクシーの運転手にしても、とてもカジュアルだ。
こういう重くって、カジュアルなNYは、やはり大好きだなあと感じた。
着いてその次の日から、早速、時差と闘いながら、オープンセンターでのクラスを始めた。