ニューヨークの地下鉄が、大好きだ。
ニューヨークの生活のシンボルを一つ!と言われたら、僕は、地下鉄だ。
あのガタガタとても煩くって、時刻表もなく、夏はクーラーの効き過ぎ、冬は暖房の効き過ぎ、線路も駅も汚い事限りない、あの地下鉄だ。
僕はこの30年間、ほとんど毎日使っているわけだけど、まあ、ほんとうに進歩がない。新しい路線ができたわけでもなし、まあ、多少はメトロカードなどが出来たくらいで、ほとんど進化がない。ある時期にはグラフィティでいっぱいのころもあったけど、あれが懐かしい感じがする。
でも、いろんな国の人が、いろんな格好をして、それぞれが急いでいるのを見るのが楽しい。日本の電車のように眠っている人はほとんどいない。眠ったりしたら危険だからかな。
地下鉄の中や駅の構内で、いろんな国の音楽が聞けるのは楽しい。でも、だれも注意しないのもおおらかと言えば、おおらかだ。
地下鉄に関してのエッセイを自分でなんどか書いたことがあるけど、どこに行ったかなあ。日本語が怪しい僕が、いつかエッセイ集みたいものを出したいと思っているのは、やっぱり俺は目出たいヤツだなあって、自分でも思う。