イスタンブール。アヤソフィアの圧倒的な空間。


もっともエキゾティックな街というイメージは、僕の中ではイスタンブールだった。

そのイスタンブールに来た。

オリエントとヨーロッパのミックス。イスラム教とキリスト教のミックス。混沌としたバザール。エキゾチックな女性。そんなイメージだ。

実際に来てみると、僕にはかなり居心地の良い所だった。ちょっとガッカリしたような、ちょっとホッとしたような不思議な心地だ。

泊まった小さなブティックホテルの屋上からは、目の前にブルーモスクと湾が見える。

朝と夜は、そこで気功と瞑想をする。

ホテルの屋上で、ブルーモスクを見ながら瞑想。

トルコ料理は、かなり好きな方で、ニューヨークでは、ほぼ週一回パッシャとかタキシムとか言う名前のレストランに行っていた。

この小さな、でも、どこか洗練されているホテルはパッシャ。アートギャラリーやショッピングに行く地域はタキシム。

なんだ、ありきたりの名前だったんだとちょっと苦笑い。

着いてすぐに、一人で勧められたレストランへブラブラ歩く。

不思議に来たことが無い街には思えない。ホテルで貰った地図は全くもって大まかというか大雑把というか、ストリートの半分は省略。

そもそも方向音痴の僕には、むしろ丁度いいのかもしれない。

メッゼと言うアペタイザーを四皿ほど食べた。魚のメインディッシュも頂きたかったけれど、一人だと無理だ。

英語が大体通じる。だから、気楽なのだろうか?インドでも香港でも英語は通じるけれど、こんなに気楽な感じにはならない。

きっと10年前とかなら、こんな感じじゃなかったんだろうなあと思いながら、やはりアジアとヨーロッパの混合だろうと思った。

だから、きっと不思議なくらいアットホームに、僕には感じた。

ホテルのそばにある、ブルーモスクとアヤソフィア(聖ソフィア大聖堂)に早速行ってみた。

アヤソフィアの圧倒的な空間

アヤソフィアに入ったとたんに、トスカーナのシエナの広場に入った時と同じような震えるような感動を受けた。

身体が震えるような、涙がでるような、圧倒される空間がそこにあって、フラフラっと入っていくとその空間にすっかり飲まれてしまう。

はじめはキリスト教の聖堂として、その後、オスマン帝国時代には、イスラム教のモスクとして使われていた。現在は無宗教の文化財として世界遺産にも選ばれている。

今では、キリスト教とイスラム教のシンボルが、同時に見る事ができる。

沢山のドームを見てきたけれど、このドームには、なにか圧倒する力がある。気がついたら、この巨大なドームのある空間ですっかり午前中を過ごしていた。

1日居ても良いと思った。

壁や、窓だけでも、なにか素晴らしいエネルギーがある。窓と壁の写真を一杯撮った。同じようなことをしている伯父さんがいた。

「同じような不思議なものを撮っていますねえ」「ははは、そうだねえ。またあったねえ。good eyeだなあ、二人とも」

「crazy eyeかも。ははは」フランス人だった。

圧倒されるものに包まれるというのは、幸せだ。

街にでて、これまた進められた現地の人があつまるカフェでランチを食べた。この街は、僕にはエキゾチックではなく、カンファタブルだ。

混沌としているところがあるけれど、それが僕にはとても心地良い感じだ。

 

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